「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」お話会2024.4.15~都立チャレンジスクールについて

テーマ:

「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」

4月のお話会は、参加者2名、スタッフ2名の4人で

ゆったりたっぷりおしゃべりしました。

高校受験に向けて、学校選びを考える中、学校の先生やスクールカウンセラーは

チャレンジスクールを勧めてくる……というお話がありました。

 

チャレンジスクールは、もともと東京都が

不登校の子どものために作った高校です。

 

東京都にチャレンジスクールがあるのは素晴らしく、

学校の先生がチャレンジスクールを知ってくれているのもありがたいと思います。

 

10年ほど前、うちの長男がチャレンジスクールを検討したとき

担任の先生はチャレンジスクールのことを知りませんでした。

その意味では、学校の先生にその存在が

知られてきているのは進歩だと思います。

 

ただ、チャレンジスクールは学校に通えることが前提です。

これは、都立定時制高校も同じです。

 

高校は義務教育ではないため、

通うことができなくなると、単位を取ることは難しく、卒業が難しくなります。

卒業できる生徒は、全体の6割という

チャレンジスクールもあるそうです。

 

明らかに週5日通うのが難しい場合は、

都立通信制や私立通信制の週1~3日コース、

または、完全webコースなどを検討した方がよいこともあります。

 

また、学校によってカラーがだいぶ異なり

単に「家の近所」にあるチャレンジスクール、

というだけでは、子どもに合わないケースもあります。

 

学校ではなかなかそこまでの情報が得られないのが現実です。

不登校=チャレンジスクールというところで、情報が止まってしまっているのです。

 

その意味でも、生の情報が集まっている

不登校の親の会を利用してもらえるとよいな、と思うのです。

 

もちろん本当は、そういった情報は学校から得られるのが理想だと思いますが、

学校は「学校に来ている生徒」のことで手一杯なのが現実です。

 

「学校から勧められたから」とうのみにせず、

親の会を利用したり、実際に高校に足を運んだりして

子どもに合った学校を探すことが大切だと思います。

 

 

「子どもが学校へ行きたくないと言った9ら」2024.6.7ミモザの花イベントのお知らせ

「不登校の子どもの高校進学」2023.10.7ミモザの花イベント開催

テーマ:

「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」の

講演会イベント

 「不登校の子どもの高校進学」を、開催しました。

 

 

日時 : 10月7日(土) 9時45分~12時15分

会場 : 阿佐谷地域区民センター

講演 : リュミエール学習塾 坪田 美奈子先生

 

参加者は関係者等含めて64名でした。

 

 

まずは、代表から。

保護者の立場から

簡単に次のようなお話をしました。

 

・不登校でも内申点がなくても高校には行ける。

・都立/私立

全日制、単位制、定時制、通信制、島しょ高校、地域未来留学、サポート校、

フリースクール……など、さまざまな進学先がある。

・高校不登校でも転入、編入できる。

・中学卒業後すぐ高校に行かなくても、人生経験を積んでから

高校へ行くという選択肢もある。

・通信制高校に行くと、異年齢の同級生がたくさんいる。珍らしいことではない。

・自分が子どもの学校を探したときどのようにしたか

→子どもが「今できること・これからできそうなこと」

「今できないこと・これからもできなさそうなこと」をよく整理する。

→体力がないので長距離の通学は無理、大人数は苦手など。

→最終的には子どもの判断に任せる。

・通信制高校の学費負担の軽減について……など。

 

 

そして、本日の講演。

リュミエール学習塾の坪田美奈子先生に登壇いただきました。

 

坪田先生は、「河合塾コスモ」で不登校の子どもたちの

大学受験をサポートしていた経験をお持ちです。

そして、現在は、杉並区内で学習塾を経営されています。

 

・不登校と言っても一人一人状況が違う。

・学校が安全ではないため行けていないだけで、

不登校は「あり方」の一つに過ぎない。

・子どもは悩んでいるけど成長もしている。

・不安なときは、親の会などを利用して少し子どもから離れてみるのもよい。

・親子関係が良好なら、いずれ進学についての話ができる。

・子どもはすぐにエネルギーが尽きてしまうので焦らない。

 

・大事なのは、その高校が子どもに合っているかどうか。

・学校見学は、「下校時」に行くとよい。

→生徒の様子、先生との関係、部活の様子などがわかる。

・大学受験を目指す子は、高卒認定で早々に単位をとり、

残りの時間を受験勉強に当てるのも一つの方法。

・学校へ行かなくなったことで「選択肢が広がった」と考えるとよい。
 

 

お話一つ一つが納得の内容で

「やらせようとしない」「子どもがやる気になることが大切」「決めるのは子ども」という姿勢が一貫していてとても共感できました。

 

これは、不登校の子どもに限らず、

教育や子育て全般に関わることなんじゃないかと思います。

 

大人自身が子どもを追い込んでいないか、

よく考えないといけないと思いました。

 

その後、質疑応答を経て講演会は終了しました。

 

 

続いて、経験者の大学生に登壇してもらいました。

いつも協力してくれる、現在通信制大学1年生の男子です。

 

 

当時、学校見学へ行くのはとてもおっくうだったこと、

親があきらめてくれるよう二度寝していたこと、

思春期を過ぎると気持ちが落ち着いてくること、

通信制高校に行こうと思った理由……など、

保護者からの質問に丁寧に答えてくれました。

 

アンケートでも、経験者の話はとても参考になる

という回答も多く、今後もいろいろな経験者に

登壇してもらいたいと思いました。

 

休憩を挟み、後半は、

小グループに分かれて懇談会となりました。

 

 

坪田先生、フリースクール「フェルマータ」代表の大橋先生、

公立中学不登校支援員の小泉先生のほか、

 

不登校の子どもを持つ経験のある保護者が

それぞれチャレンジスクール、定時制高校、

通信制高校などに分かれて、懇談しました。

 

 

フリースクール「フェルマータ」代表の大橋勲先生

 

公立中学不登校支援員の小泉亘央先生

 

坪田美奈子先生

 

実際に検討している各学校の情報、

それぞれの学校にどんな制度があるのか、

通っている生徒たちの雰囲気、

部活や生徒会活動はどうなっているのか……

 

などなど、不登校に悩む保護者の皆さんが

一番知りたい情報が提供され、盛んな交流が見られました。

 

 

先日の報道で、およそ30万人もの不登校生徒がいると発表されました。

 

この数字には、別室登校や短時間登校、
さみだれ登校などは含まれないため、

実態は、もっともっとたくさん不登校に悩んでいる人たちがいます。

 

坪田先生のおっしゃるように

「不登校になったから選択肢が広がった」と、

考えられるようになると、気持ちはだいぶ楽になります。

 

誰もがそれを当たり前と考えられる学校の制度、

そして、社会にしていかなければといけないと、

改めて思いました。

不登校生活を充実させるには

 学校に行っていない子どもたちは、なんとなく居心地の悪い気分で過ごしているもの。

 特にすることがなくて、ゲームをしたり漫画を読んだり動画を見たりして、終日過ごしている子どもたちも多いのではないかと思います。

 

 でも、本当は、子どもたちにも

「得意なこと」「好きなこと」「やりたいこと」

があると思うのです。

 不登校生活を、後ろめたい気持ちで過ごすのではなく、できるだけ充実して過ごしてほしいと思うのです。

 

 わたしは、学校に行っていない子どもたちの才能をそのまま埋もれさせておくのは、本当にもったいないことだと思っています。

 充実した不登校ライフを送ることで、社会生活に戻ったとき、より自分に自信を持って暮らしていければこれほど素晴らしいことはありません。

 

 

 不登校ライフを充実させるためのお手伝いができる方、よいアイディアをお持ちの方がいらしたら、「お問い合わせ」ページなどからぜひご連絡ください。

 

 

例えば……

・音楽好きな子に向けた楽器の講習会

・理科好きの子に向けた実験教室

・サッカー好きな子に向けたサッカー同好会

・アニメ好きな子を集めたオフ会

……

などなど。あなたの得意なことで、不登校の子どもたちをぜひ応援してあげてください。